第13章 倉庫装置
13.1 貨物倉
13.1.1 一般
貨物倉は、搭載する貨物の種類及び性質によって艤装しなければならない。艤装について一般に考慮すべき項目を挙げてみると次のとおりである。
(1)貨物の積卸地の荷役設備。………………………………………… 能率
(2)貨物の移動防止。…………………………………………………… 復原性
(3)貨物の保護。………………………………………………………… 変質、流出、温度、湿度
(4)貨物の分類。
(5)貨物の危険防止。
(6)特殊貨物の取扱。
(7)水密確保と通気性。………………………………………………… 通風筒、機動通風
(8)貨物倉の監視と計器。
13.1.2 貨物倉の艤装
現代は貨物の種類によって専用化されている船が多く、それぞれ次のように考慮して艤装する。
(1)タンク船
油、水等の液体を運搬するタンク船は、船体構造をタンクとして使うように計画する。
液化石油ガス(LPG)、液化天然ガス(LNG)、化学薬品等特殊貨物は、大型のタンクを船体内に据付けて、圧力タンクとしたり、特殊の防熱装置を施したりする。
食用油、ラテックス等を運搬する場合は、船倉内部が円滑になるよう加工し、積卸しや清掃に便利にしてある。
積卸しには、ポンブと配管一式が必要である。
燃料油その他一般に揮発性の油を格納する船倉と、一般区画との間には、必ずコファーダム(空所)を設け、この区画内の空気の排出が十分行えるようにし、ここにタンクから油が洩れた場合の検査にも便利にする。
(2)ばら積船
セメント、穀物等を運搬する場合、直接船倉に積み込むものがある。