これは同種の索の場合に、切断荷重はその径の2乗に比例するからである。このnに小数が出た場合には、すべて切り上げて本数を求めなければならない。
5.3 索の装備数と使用基準
5.3.1 艤装数に対応する索の装備数
「設」125条によって、第4号表の艤装数の船には、それぞれの索を設えることを定められている。この表によって、係留用の挽索(マニラ麻索又は鋼索)と大索(マニラ麻索又は鋼索)との径、長さ、数が掲げられている。
(1)挽索は、数量は定められていない。小型船では麻索が用いられている。
(2)大乗は、麻索と合成繊維索が用いられる。鋼索でもよい。
5.3.2 索の使用基準
索の使用基準は、JISに掲げられている。
船におけるワイヤーロープの使用基準(JIS F 3433)
船における麻ロープの使用基準(JIS F 3434)
小型船におけるワイヤーロープの使用基準(JIS F 3437)
小型船における麻ロープの使用基準(JIS F 3438)
ここにいう小型船は、総トン数約200トンから2,000トンの船を指している。
5.4 練習問題
1. 合成繊維索を麻索の代用にするときは、どのような考慮が必要か述べなさい。
2. 径60mmの麻索1本の代りに細い麻索2本で代用する場合の径を算出せよ。
3. 破断力約20トンの麻索の安全使用力を求めよ。