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○新QC7つの手法
最近は前述の7つの手法の他に、新QC7つの手法もそれぞれの目的に合わせて多く使われている。7つの手法は、発生した不良の原因を追求し、その原因を除去し、工程の改善を図っていく、解析するアプローチであるのに対して、新QC7つの手法は、複雑にからみ合った要因を、あらかじめ予測して因果関係を整理し、問題にあらかじめ手をあてようとする設計的アプローチとして使用されており、グループで話し合ってまとめると、お互いのコンセンサスを得て効果的である。この新QC7つの手法は、新しい時代のTQC(TOTAL,QUALITY,CONTROL)にふさわしい手法として注目されている。その手法とは、新和図法、連関図法、系統図法、マトリックス図法、アロー・ダイヤグラム法、PDPC、マトリックス・データ解析法の7つである。また、これらの手法はN7と呼ばれている。

 

1)新和図法とは
新和図法は、混沌とした状態から問題を見つけ出し、解決策を導き出す手法として有効である。 未来、将来の問題、未知、未経験の問題など、モヤモヤとしたものを、事実、意見、発想を言語データとしてとらえ、それらの相互の新和性によって統合した図をっくりうることにより、解決すべき問題の所在、形態を明らかにしていく方法である。また、異質の人間を統合し、チームワークをつくり出す、参画集団づくりの手法である。
○新和図法の利点
○混沌とした状態の中から言語データをとらえ、まとめることによって問題発見ができる。
○現状を打破して新しい考え方を得ることができる。
○問題の本質が的確にとらえられ、関係者に明確に認識してもらえる。
○他人の意見や自分の意見がとり入れられた全員参画による意識向上と活性化が図られる。
2)連関図法とは
連関図は、複雑な原因が絡み合う問題の因果関係を明らかにし、適切な解決策を見いだすための手法である。原因一結果、目的一手段など、その関係を論理的につなげることによって問題を解明する手法である。この手法は、数人のグループで数回にわたり連関図を書き改めていく過程で、メンバーのコンセンサスを得たり、発想の転換を可能にして問題の核心を探り、解決に導いていくのに

 

 

 

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