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第2.4図 計算例-1と計算例-2を売上高100とした比率

(損益分岐点比率が変化している。)
以上が「損益分岐点」とはどんなものか、についての基礎知識である。
2.1.3「損益分岐点」の利用
利益と直結する生産量を仰すためには、生産量に見合った規模とするため合理化、近代化な改善と設備の増強などが必要となる。
しかし、設備投資をすれば、売上が伸び利益に結び付くと安易な判断は甚だ危険である。
まづ、造船業の市場の状況、将来の展望をみきわめて、生産規模を決めて、投資することが大切である。なぜならば、設備投資は、その分だけ固定費の増加となるからである。これを回収できる売上高(生産量)と目標利益など検討が必要となる。
このための検討の指針として、「損益分岐点」でチェックすることができる。
設備投資をすれば、まづ減価償却費、保険料、固定資産税などが固定費として増加する。
また、資金に余裕がなければ、当然、金融機関から資金借入れることになり、その支払利息も固定費となる。
設備投資による固定費の増加は、一般に投資額の25〜25%となる。一億円の投資をすれば、2,000万円〜2,500万円の固定費増となる。

 

 

 

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