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シャルピー衝撃値(?s・m/cm2)=衝撃吸収エネルギー(?s・m)/切込部の断面積(cm2)この衝撃値の大小によりその抵抗力の大きさを比較する。第5図の方法で求め、上式で計算したものをシャルピー衝撃値(指導書P.8の第1.3表中にSM41Cのシャルピー衝撃値の規定がある。)第6図の方法で求めた衝撃吸収エネルギー(?s・m)をアイゾット衝撃値という。
抵抗力の大きさ(衝撃値)は、温度によって変化し、ある温度以下の低温になると急激に抵抗力が減少し、延性を失ないきわめてもろくなる。(第7図参照)これを低温ぜい性といい、抵抗力の大なるものを切欠じん性を有するという。この急変化を生ずる温度を遷移温度と呼んでいる。衝撃値の大小がその材料の切欠じん性の程度を表す尺度となる。

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第7図

 

1.10 許容応力と安全率(指導書P−14参照)

許容応力とは、使用材料を定めたときにそれが安全に機能を果たすために許される最大の応力をいう。これに対して使用応力という言葉があるが、これは、実際にその部材または要素に作用すると考えられる応力を意味し、使用応力の最大値が許容応力を越えないように部材の寸法を設計するわけである。安全率というのは、一般に、

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により定義される。一般に極限強さとしては引張強さを採っている。
船体では許容応力を船の長さの大小により変えているが、この理由については指導書P.51を参照すること。

 

 

 

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