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第1章 総論

この章では、船殼設計の基礎となる事項について全般的に説明してある。この章は指導書を一通り終えてからもう一度よく読み直すとよい。この中で、構造基準、造船用鋼材については基礎知識として重要であるので、この程度のことは常識化しておくとよい。

 

1.1 船殻(指導書P.1参照)

船体は水に浮くためのもので、浮体構造である。したがって、外板によって水の浸入をくいとめ、骨組でその圧力を支える。すなわちカラ(殻)である。この意味で船体のことを船殼という。
補講(船体を構成する要素)
いま第1図のような平板の4周を支え、その板に力を加えると板はたわみ、変形する。そこで、この板に第2図(a)のように骨部材を取り付けると剛性が増し、たわみdはぐっと少なくなる。さらに、この部材に直交する部材を取り付けると(第2図(b))この板の剛性はますます大になる。(これを平板の防撓という。指導書P.65鋼板の防撓を参照のこと。)このような部材を一般に防撓材(スチフナ)という。
このように板(皮)と防撓材(骨)との組合せとなっている構造物を一般にパネルと呼ぶ。
船体はパネルをいろいろ組み合わせて出来上がっている。船の場合、皮となるものは鋼板であり、骨となるものは形鋼または鋼板から切り出して組み立てた第3図に示すようなものである。

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第1図

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第2図

 

 

 

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