
のか、そしてその企業が存在する地域、また政府が統一しようとしている地域で何が求められているのかを探ろうとしているわけです。
したがって、ウォーターフロント・リジェネレーション・トラストでは、我々は500キロメートルの沿岸を対象としているということで、その意味ではいろいろなコミュニティーと仕事をすることになります。トロント市だけではなく、もっと小さな規模の農村であるとか、あるいは都市部とも仕事をするということになります。我々の関心は再生事業であります。経済的な再生というものももちろんでありまして、日本はバブル経済を経験されましたけれども、カナダのトロント市でもまた過去7年間、景気後退を経験しております。そして7年間を経た今、これから先の7年間はもっと繁栄することになるだろうという期待を持っております。したがって、経済的な再生ということにももちろん関心はありますけれども、環境的な再生というところにも同じく関心を持っております。
その意味で我々は、オンタリオ湖沿岸の環境問題を我々だけで解決できるとは思っておりません。もちろん環境問題の中には地元で発生するものもあれば、長距離、離れたところから来るものもあります。例えば大気汚染であるとか、そして水質汚染、また土壌汚染といったものもいろいろあります。我々は、この地域に存在する汚染の発生源にも関係はしておりますけれども、しかしながら、北米の他の地域からやってくる大気汚染、水質汚染にも目を向けなければなりません。したがって、小さな農村部での問題にも対応しながら、都市圏でのレベルでも対応していく、そしてまた地元のコミュニティーだけではなく、国際的な関係づくりの中で対応していくということになりますので、国、州、各市町村だけでなく、アメリカ政府などとも対応しながらやっているというのが我々の立場であります。
それでは、スライドをお見せしながらこれからお話ししていきます。ここで御紹介するのは、ぺーパーでも指摘しております2つのプロジェクトです。1つは地域的なスケールのもの、もう1つは現在トロントの中心部での建設中のプロジェクトになります。
(スライド映写)
(S1)これが五大湖のところでありますけれども、皆様御承知のものだと思います。五大湖は、4,000万人ぐらいの人がこの地域に住んでおります。アメリカの州は8州、そしてカナダの州は1つです。北側にあるのがカナダ、南がアメリカであります。そして、この五大湖のあたりには、ミネアポリス、シカゴ、デトロイト、バッファロー、そしてここにトロントがあります。これがオンタリオ湖になります。オンタリオ湖はセントローレンス川に流れ込んでいくわけですけれども、1,500マイルぐらい行きますと大西洋に流れ込むという形になります。
(S2)これがオンタリオ湖です。カナダ側の沿岸です。そして、ウォーターフロントリジェネレーション・トラストは特に環境に注目しているということで、我々は学際的に、また国境を越え、また政府を越え、そして公共、民間の国境を越えて自然のオーク・
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