3・8図 自己給油式
3・9図 強制給油式
1.4 プロペラ軸
プロペラ軸とはプロペラを装着する軸を言う。プロペラ軸は一般に鍛鋼製で、前端は船内で中間軸と一体に鍛造された継手フランジまたは組立型継手フランジとカップリングボルトで結合される。
3・2図に示すような一体型継手フランジの構造の場合は、プロペラ軸は船内に引抜く、また3・3図〜3・6図に示すような組立型継手フランジの場合で、可変ピッチプロペラのようにプロペラ軸の後端が一体型継手フランジの場合は、船外に引抜くことになる。なお、組立型継手フランジの場合でも船内に引抜く構造のものもある。
プロペラ軸の後端の形状は、通常、固定ピッチプロペラの場合は、コーンパートであり、また可変ピッチプロペラの場合は、多くは一体型継手フランジで、プロペラを取り付ける。可変ピッチプロペラの場合でも小型のものはコーンパートでプロペラを取り付けるものもある。コーンパートのテーパは一般にキー付プロペラの場合1/10,1/12が多く採用され、最近では採用がすくないが、1/12.5もある。キーレスプロペラの場合は1/20である。コーンパートの長さはキー付プロペラの場合プロペラのキー強度およびプロペラ羽根とボスとの相対寸法などから決定される。キーレスプロペラの場合は、主機関のトクル、ブロペラ推力、ねじり振動付加応力などに対して、プロペラがスリップしない条件、ボスの材料の強度およびプロペラ羽根とボスとの相対寸法から決定される。
プロペラ軸は船尾管軸受潤滑方式により、海水潤滑方式と油潤滑方式に大別され、プロペラ軸の構造が異なる。
1)海水潤滑方式
3・10図に示すように鍛鋼製プロペラ軸の場合、軸身が海水に直接接触しないように
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