
ム歯車に伝え、カム軸に設けられた吸排気カムにより、タペットを上下に動かしこれに連動する弁押し棒(プッシュロッド)により弁腕(ロッカーアーム)を動かす。弁腕先端は弁腕支え台に支えられた弁腕軸(ロッカーシャフト)を支点として上下に動き、弁押し棒と反対側で吸排気弁それぞれの弁頭に動きを伝え、弁を上下に動かして開閉させる。この一連の装置を動弁機構と云う。尚殆どの機関は、シリンダヘッドの上部に弁、弁バネ、弁腕、弁腕軸などを囲って弁腕室を設けエンジンオイルで強制潤滑しているが大型機関では弁腕室のみ別のオイルで潤滑する構造としたものが多い。

2・74図 動弁機構
1)クランク歯車、中間歯車、カム歯車
これらの歯車を調時歯車(タイミングギヤー)と云い機械構造用炭素鋼又は特殊鋼などで造られ、歯形には、平歯、ハスバ歯が用いられるが高速機関には騒音面で有利なハスバ歯車が多く使用されている。
歯面は湊炭焼入れ又は高周波焼き入れして硬度を上げ耐摩耗性を向上させている。

2・75図 ギヤトレイン

2・76図 中間歯車の取り付け
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