2・41図 機関縦断面
2.1 エンジン本体部
エンジン本体部はシリンダ、クランクケース、シリンダライナ、シリンダヘッド等で構成されている。
1)シリンダとクランクケース
シリンダとクランクケースは、機関構成のべ一スであり部品としては最も大きなもので、大形機関では別々に造られるが、中小形機関では、一体で造られるのが一般的である。クランク軸の支持方法として台板式とハンガータイプとがあり、台板式の場合、シリンダをシリンダブロック又はシリンダ架構と呼び、クランク軸を支えているクランクケースを台板又はベッドと呼んでいる。
ハンガータイプの場合は、シリンダにクランク軸を吊り下げた構造となっているため、シリンダをクランクケース又はシリンダブロックと呼び、下部の油溜まりをオイルパンと呼んでいる。
尚2〜3気筒の小形機関の一部には、主軸受けメタルをメタル胴と共にクランク軸に組み込んだ後メタル胴ごとシリンダ内に挿入して組み付けるメタル胴タイプのものも採用されている。
シリンダの構造は、中心部にシリンダライナを配しその下部にはクランク軸を、側面にはカム軸をまた、上部にはシリンダヘッドなどを配置し、内部には冷却水通路並びに潤滑油通路などが設けられいるほか、最近の機関には吸気マニホールドを一体構造として剛性上げているものもあり、振動にも十分耐ええる強度を有するように設計されている。
シリンダの構造を2・42図に示す。
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