燃焼させ、それによる爆発力で、残りの燃料をピストン頂部の主燃焼室に噴出させ、そこで残りの燃料を燃焼させる2段燃焼式である。従って、燃焼が柔らかで、シリンダ内の最高圧力も低く、比較的悪い燃料でも使用できる。
1・4図 予燃焼室式
・渦流室式この方式は、シリンダヘッドに球状の渦流室を設け、圧縮行程でその燃焼室の中に空気の渦流を起こさせ、そこへ燃料噴射弁により燃料を噴射させて、燃料の大部分を燃焼させ、残りの一部の燃料をピストン上部とシリンダヘッド下面との間の燃焼室で燃焼させる二段燃焼式で、直接噴射式と予燃焼室式の中間の特性を持っている。尚渦流室内の高温の空気は、シリンダヘッドに熱を奪われて温度が下がるため直接噴射式に比べ始動性が劣る。そのためにグロープラグを設けているエンジンが多い。
1・5図 渦流室式
3. ディーゼルエンジンの基礎
ディーゼルエンジンは、シリンダ内の空気を急激に圧縮し、高温高圧となった燃焼室内に燃料を高圧の霧状にして噴射させ、燃料を自己着火させ、燃焼により発生した圧力をピストンで受けて、連接棒を介してクランク軸を回転させ、動力を発生させる装置である。
3.1 ストローク(行程)とサイクル
ストロークとは、ピストンが上死点から下死点又は下死点から上死点まで運動する1行
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