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プロペラと船体あるいは舵との間隙が小さすぎると、船体振動その他の弊害を誘発することがあるので注意が必要である。この間隙の目安を3・39図に示す。

 

2.3 プロペラの取付け

1)プロペラの取付け法
プロペラ取付けの簡単な方法としては、プロペラ軸のスリーブ外周にケガキ線を入れて押し込む方法、プロペラナットの締付角度や締付トルク(実際はハンマーの手応え)で締付の良否の判断をする方法が広く取られていたが最近は油圧ジャッキとダイヤルゲージを使用した押込方法が普及してきた。この方法はプロペラ軸損傷例のうちでも特に起りがちなプロペラ取付テーパ部のフレッテイングコロージョン(微動腐蝕)やキーミゾの亀裂の危険を解消するため、所定の計算式によって押込量を計算し、工事に当っては押込過程における押込量と荷重の関係を確認しつつ行い、テーパ部の肌付きの状態(押込量O)を材料力学的な見地から決定するとともに押込途中の異常をこれによって判断する。油圧ジャッキ取付けの一例を3・40図に示す。

 

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3・40図 油圧ジャッキ取付け例

 

押込量の計算式は船舶機関規則や日本海事協会鋼船規則で規定されており、これには押込量の上限および下限と参考のため予想押込荷重が示されている。上限はプロペラ内面で材料が降伏したり、プロペラ翼根元に危険な応力が生じない安全な値の限界であり、下限はプロペラのトラブルおよび推力に対して満足な値である。また予想押込荷重は油圧ジャッキや圧力計の計画に役立つ。即ち、油圧ジャッキや圧力計などは予想荷重に対し余裕をとる必要はあるが、計測誤差を考慮して適切なものでなければならない。
なお、プロペラ押込み計算書の一例を3・41図に示す。

 

 

 

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