3・23図 船尾管軸受およびシール給油系統参考図
1.5 軸系アース装置
船尾周辺は、プロペラにより海水が攪拌されるため、電気化学的腐蝕が生じやすい環境と考えられ、集中的に防蝕亜鉛がとりつけられる。この防蝕電流の軸系の流電回路は3・24図のようになるものと考えられる。 3・24図 防食電流回路 3・25図 軸系と船体アース装置
軸が停止しているときは、中間軸受あるいは主機関主軸受の軸受メタルを介して船体にアースされているが、軸が回転しているときは軸受は油膜により、絶縁されるため電気抵抗を生じ、プロペラの電位と同程度になる。従って防蝕亜鉛から発生した電流はスリーブから船体に流れるが、リグナムバイタまたは、ゴム軸受は電気抗抵が大であるから比較的電気抵抗の少ないパッキングランドまたは、軸封水装置部から多く流電し、その際スリーブの電蝕が発生するものと考えられる。これを防止するためには、軸系アース装置によりプロペラ軸と船体を常に電気的に短絡させることが必要である。これにより、プロペラ軸と船体間の電気抵抗は低減されるので、防蝕電流はここを通り、パッキングランドまたは
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