
ディーゼル機関の摂り振動の計算には慣性モーメントをこの図のような形であらわす。
またねじり剛性はd=187mmの中実軟鋼材の軸の長さで表現してある3.2強制振動
前節の始めに示したモデルに話を戻そう。前節ではこの系においてMを始めに一度引っ張って離す。あるいははじくなどしてこの系を振動状態に入らせた後は外部から全くなにもしない場合、すなわち自然振動状態を考えた。このような条件での振動はすでに述べたようにそのままでは振動系自身の内部摩擦や系の振動が空気をかきまわすなどのために次第に減衰して必ず静止にいたる。その状態の時間経過を示したのが補・37図である。ふつう減衰があっても、この図に示すT’は固有周期T0と余り変わらない。ただし減衰作用が非常に強い場合は当然T’の値とT0とは大きく異なる。しかしふつうに観測される自然振動では周期に相当するT’はT0に等しいと考えて大きな誤りはない。
さて、このkとMの系においてMに対して外部から周期的な強制力を連続して与えた場合を考える。

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