は面圧に屈して凹みを生じ、弛み易くなるので、特に注意しなければならない。(3)軸の曲がり
クランク軸、発電機などのロータ軸、中間軸、プロペラ軸など、動力伝動軸系に曲がりが発生すると、軸芯をうまく調整できなくなるばかりでなく、回転時に軸が振れるので、メタルなどの軸受荷重が大きくなり、油膜が切れて、焼付いたり、振動を発生する。これら軸の曲がり点検は、カップリング接手ボルトを外し、軸を手で回しながら、カップリング外周の振れをダイヤルゲージで測定し、0.1mm以上も振れる場合は、軸の曲がりを点検をしなければならない。軸の曲がり修正限度は、軸の両端部の軸受け部分をV形ブロックなどで支持し、下図のように中間部の振れをダイヤルゲージで測定する。軸の曲がりは、ダイヤルゲージの振れ巾の1/2であり、この寸法が軸の曲がり許容値を超える場合は、軸の曲がりを修正しなければならない。

軸の曲がり許容値が、一般に下記の基準による。
a)クランク軸
・小型機関の場合0.02mm以下
・中型機関の場合0.04mm以下
b)発電機ロータ軸
ステータ部とロータ部の回転スキマの1/2以下
C)ポンプのロータ軸
インペラとケーシングのスキマの1/2以下
d)中間軸
軸受けスキマの1/2以下
e)プロペラ軸
0.05mm以下
(4)クランク軸のデフレクション
機関の据付け芯出し、前端動力取出し(横引き)などの良否を点検する方法として、クランク軸のデフレクションを測定しなければならない。不良な場合は、クランク軸に曲げ力が働くので、クランク軸が回転する時に、アームが開閉作用を起こす。この開閉作用をクランク軸のデフレクションと云い、この値が大きくなると、材料が繰り返しにより疲労破壊し、クランク軸が折損する。詳細に
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