リングなどが摩耗すると円滑な作動ができなくなり、ハンチングを起こす。
特にフライウエイトが大きな場合は、ピン部の摩耗が早くなるので、ハンチングを生じ易いので注意しなければならない。
(3)油圧ガバナの不良
専用濾器エレメントの目詰り、ニードル弁の開け過ぎやパワーピストンの作動不良、その他各部の摩耗損傷のほか、ドループ調整時に変動率を小さく鋭敏にし過ぎた場合に、ハンチングが発生し易くなる。
2.2アイドリング中の異常な振動

1)機関振動
(1)不整燃焼
燃焼不良、タイミング狂いなどがあるとアイドリング中に不整燃焼による回転変動を起こして、機関に異常な振動を生じることがある。
ハンチングや不整燃焼を修復しなければならない。
(2)ボルトナットの弛み
据付ボルト、機関台などの締付けボルトナットなどが弛むと、機関振動が増加する。機関台や据付ボルトナットを増締めして、振動を軽滅しなければならない。
(3)亀裂破損
機関据付ブラケット、機関台などの据付部分に亀裂破損を起こすと、機関が異常に振動する。
亀裂破損個所を探がし出し、修復すると共にその原因を調べ、必要ならば補強をする。
(4)防振ゴムの変質亀裂
防振ゴムは、長期間使用するとゴム質が硬化変質したり、亀裂を起こす。防振ゴムは2〜3年程度の寿命が普通であり、亀裂や変質硬化する前に変換しなければならない。
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