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軸芯の狂いを調べるにはカップリングの外周を上下左右4ヶ所に定規を当て又スキミゲージをカップリングのスキマに入れて面の段差とスキマを測定する。基準内におさまらない場合は取付台下部にライナを挟む等して調整しなければならない。
基準(例)軸心の狂い0.03mm以内、スキマ誤差0.1mm以内。
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カップリングを取付るときはカップリングを90〜110℃に暖め押込む様にして取付け、絶対に軸を叩き込む様な作業は行なってはならない。
モーターと機械本体を別々の台に取付る場合もセンターリングは前述の様に完全に行なわなければならないのは勿論である。尚、取付台は機械の重量と荷重に充分耐えられるよう強固なものとし、取付面は摺合わせによって完全に密着する様にすること。
船内に於ける機器の取付方向は客先の使用条件によって決定されるものであるが据付位置と配管の関係を充分に検討の上出来るだけ船首尾線に平行になるように据付けるべきである。これは船のローリングはピッチングに比較して傾斜が大きいのでローリングによる影響をベアリング等に与えないためである。

(2)クーラーなどはエアー抜きの方向を考えて据付けた方がよい。

3)据付基準

船尾管、プロペラ軸、プロペラの取付等が完了した後(なるべく進水後、艤装が相当進んだ状態で)中間軸および中間軸受の取付を行う。即ち、プロペラ軸を基準として中間軸を合わせる。なお、ネックブッシュ方式の場合は、プロペラ軸をパッキングランド部のスキマを計測して芯に置く必要がある。軸の芯出しは、ダイヤルゲージでカップリング外周の芯振れやスキミゲージにより面振れを計測して中間軸受の高さを決定する。小型船の場合は、芯振れや面振れのないように調整するが、大型船の場合には軸系の重量や軸受支点の位置の影響を考慮して、アライメント計算(前述説明参照)により、また経験的に芯振れをあえて設定する場合がある。中間芯出しが終ったあと同要領で推力軸受、主機関の芯出しを行う。
この据え付け(芯出し)の為の基準値はメーカあるいは造船所から示され、それに基づいて作業を進めることになるが、目安として一般的な例を以下に示す

 

 

 

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