4.応用編
1.野外飛行
1.野外飛行の心がまえ
心身を常にベストに保つこと
このスポーツの特長は、他のスポーツ以上に自己の健康に注意しなければならない。なぜならば、グライダー滑翔記録とは常に大気の条件にそうことが、もっとも重要である。本人がいかにはりきっても、大自然はそのようについてきてはくれない。また自分1人では、離陸もできないし、機材はもちろん完全でなければならない……等々である。そのときでも心身の状態は常にベストでなければならない。特に、世界選手権はもちろんのこと、国内の場合でも2週間くらいの期間に渉って行われるので、出場パイロットが風邪や胃腸の具合で休むことは、クルーにとってまことになさけないことである。そのために、競技の前から常に体調をととのえ、大会中は常に節制しなければならない。このことは、初心者のうちから心掛けなければ、急にはできないものである。
人によっては、1年も前から体調をととのえているものも少なくない。また、体の方が頑丈でも、神経が細かく、睡眠不足が続き、物わすれや不安感などで体調をくずしやすいので、心身の健康に留意しなければならない。
一般には、記録飛行や競技は真夏の一番暑い時期に行われるから、一層注意すべきである。
パイロットの人がら
金の力でやれる人は別として、大部分の滑空人は自己の財力ではどうにもならない。そのために、1機の滑空機に多くの人々が練習している。そしてその中の1人が野外飛行に飛び出すには、その機体で練習する人々、あるいはその団体に所属する人々に、なんらかの形での我慢してもらうとか、そのほかにいろいろの協力がなければならない。それによって、一時的に機体の持主となって野外飛行に飛び出すことができるのである。
それと同時に、そのグループの1人ひとりが脇役になったり主役になったり
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