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が浮き上がったためで、操縦桿を引きすぎた場合である。また、座圧感が平常よりも小さくなったら、引きが不足で、沈んでいるためである。この場合には、地面に急に近づいている状態なので、操縦桿を引いて、沈みを止めなければならない。このように飛行するので、最初のうちは、操縦桿の引きが股引きとなりやすい。なれてくれば、しだいにスムーズに引けるようになる。
(3)地面に接地する瞬間:前項のような状態を続けた後、機体の速度がしだいに減少し、失速状態に近くなったとき、急に沈みが増加する。このとき、操縦桿をいっぱいに引けば、最小速度で地面にあまり衝撃なく接地する。また、再び飛び上がる心配はない。しかし、その速度がやや速めのときは、再び飛び上がる。特に、主車輪が重心よりも前方にある機体では、2−104図のようになる。
接地の際、上向き姿勢が不足している場合には、接地した瞬間、機首がなお上向きとなり、主翼の迎角が大きくなるので、揚力は増加して、再び浮き上がる。そのあと、波状的な経路をとり、悪くいけば事故となることもある。これに対して、主車輪が重心よりも後方にある機体では、このようなことは起こらない。最近の大型の飛行機などで3車輪になっているのは、このような理由である。
しかし、最近のグライダーは、だいたいがこの前者のように重心が主車輪

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