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機体の点検
練習を開始する前、練習に使用するすべての機材点検を、必ずやらなけれぱならない。しかし、もっとも重点をおくのは、いうまでもなく、飛ぶ機材である。
飛行前、地上において機体の点検をする際には、経験者(整備経験者)を含めて2人以上で行うのがよい。これは、一方が点検を行い、他方はそれを確認するという方法をとれば、見違いや見落し等が少なくなるし、初心者の教育になる。油で汚れた個所の点検は、よごれを除いてよく見るべきである。
経験者が必要なのは、機構をよく知っているので、点検が完全にできるからである。なお、MGの場合には、経験者が操縦席にいて、エンジンの試運転を行う。
野外繋留をした後、または運転途中で、意外に大きい荷重を受けたときなど、機体内部に破損個所を生じる可能性もあるので、特に注意すべきである。
機体の点検については、実地試験の重要な課目の一つであるから、経験者の指導を受けながら、みずから進んでやってみる。その順序としては、1−45、46図のように、点検表を参照して行う。
指導者は、常にその点検作業を確認し、不足または不備の点は、指導しつつ、作業を確認する。
慣れた練習生は、ただ機械的に点検作業を行いがちで、かんじんな重要な個所を見のがす傾向に注意する。初心者に対しては、点検作業のやり方見方などについて指導する。

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グライダーの点検

点検をして歩く場合には、この矢印のように点検する。なお、操縦系統の点検には、補助者の協力を得て行う。

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モーターグライダーの点検

モーターグライダーのプロペラに触れて廻す場合には、必ずスイッチのOFFを確認してから行う。

 

 

 

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