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2. 練習の仕方

実際に操縦練習を行うに先立って、まず、次の問題を頭に入れておけば、短い操縦時間を有効に使うことができる。
1)前もって操縦士の教育資料を充分に読んでおく。
2)理論的な説明も、充分に理解しておくこと。むやみに飛行時間をかせぐよりも、ある程度の理屈を身につけることも、上達の近道である。
3)感覚や反射運動については、他の乗り物または同じような条件でやれるものを利用して練習する。空中での練習時間は、むやみに長くしても上達はそれに比例しない。効率のよいのは、1−5図のようになる。

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1-5図 精神的な疲れのために、注意力が散漫になると、能力は点線から実線のようになる。

この曲線は、モーターグライダーのような機体で場周飛行・離着陸練習をするとき、練習生の能力は、約30分を経過するころから、やや下向きに経過する。
しかし、少し休憩すると、ある程度もとにもどる。理論的な基礎があると、進歩も速いので、休憩の際に、理論的な説明をすることもたいせつである。
精神的な疲れの限界を越すような長時間の飛行は、ただ漫然と飛行しているだけで、さして練習にはならない。ただし、練習経験が殖え、飛行時間が増加してくると、練習時間もこれに従って、多少長くしても問題はない。
初心者は、人によって多少の相違はあるが、だいたい30分から1時間以内がよい。練習生の顔色・言語等にも特に注意する。練習内容については、飛行前に課目について打ち合わせておけば、無駄のない練習ができる。
そのためには、指導者は友達のような軽い気持で気軽に話す。前回の課目、そのとき指導者から云われた批評、それが今回と同じ指導者でも、両者にとって、無駄な飛行時間を少なくすることができる。

 

 

 

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