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(3)秋季及び夏季には曲線の上方に記した時刻を用い、秋季及び冬季には下方に記した時刻を用いるものとする。すなわち・春季と秋季・夏季と冬季ではそれぞれ約半日(12時間)ずれるものと見ればよい。

 

〔潮流図の解説〕

 

この潮流図は、潮汐表に記載してある伊良湖水道(図載矢符→の位置)の北西流開始時(転流時)から北西流・南東流を経て再び北西流開始時までの間の伊勢湾における潮流の変化を約1時間ごとに12図で表したものである。

 

図中の矢符(→)は、海面下2〜5m層の流向及び、流速(kn)を表しており、春や秋の平均的な大潮期(水道の中央線に沿ってみると、北西・南東両流とも約6時間ずつ流れる)における潮流を示している。他の季節及び期間においては、流続時間及び流速に増減があるが、流向には大差がない。
数値のない矢符(→)は推定したものである。したがって、潮汐表で伊良湖水道の毎日の転流時及び最強流速を知れば、本図によって任意時における各所の潮流状況及び流速の概値を知ることができる。

 

(例)潮汐表によってある日の伊良湖水道における北西流開始時は12h33m、これに次ぐ南東流開始時は19h02mであって、この中間における最強流速が1.7knであることを知ったとする。この時の潮流状況は次のとおりである。

198-1.gif

ただし、第4図に示された伊良湖水道における北西流の最強流速は1.4knであるが、潮汐表による最強流速は1・7knでるから、この場合には各所の流速は、各図に示された値の1.7/1.4倍、すなわち約1.2倍に、該当する季節の推定恒流を加えて得られる。

 

 

 

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