日本財団 図書館


 

? 資料

 

1. 伊勢湾の潮流

潮流は、四季・時間・気象・海象状況によって流況が変化をするが、参考として伊勢湾内の潮流を記載した。

 

伊勢湾及び三河湾西部の潮流は、ほぼ地形に沿って流れる。上げ潮流は湾内の潮汐がほぼ低潮時から高潮時にかけて湾奥へ向かい下げ潮流は、高潮時から低潮時にかけて湾口に向かって流れる。
外海から湾内に向かう潮流は伊良湖水道で、神島寄りを通過する流れは伊勢湾へ向かい、伊良湖岬寄りを通過する流れは三河湾へ向かって流入する。流速は、伊良湖岬寄りから中山水道を通って三河湾へ向かう流れが強く、神島寄りから知多半島西岸沿いを通って伊勢湾奥へ向かう流れは弱い。

 

伊勢湾における潮流の主流は、ほぼ知多半島の西岸に沿って流れ、湾奥に向かうにしたがって流速は、次第に弱まる。湾口の神島と三重県の白子を結ぶ線より南側の海域は、この主流の反流域と見なされる。

 

各水道における潮流の概況は次の通りである。

 

(1)伊良湖水道
神島〜伊良湖岬間の水道中央部においては、潮汐表に掲載してある伊良湖水逆の潮流予報点(図載矢符→の位置)とほぼ同時に転流する。水道中央部から伊良湖岬にかけての流れは、伊良湖岬に近づくに従って転流は早くなり、伊良湖岬の沿岸付近においては中央部より約1時間20分早い。大潮期における最強流速は3knに達し、渦が発生する。

 

神島東方の浅瀬付近は、水道中央部より多少早く転流し、この海域を除いた神島の周辺は約30分遅れて転流する。大潮期における最強流速は、神島東方の沿岸寄りで1kn、西方の浅所では2kn内外である。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION