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3.2.3 外部データベース利用の可否についての検討
今回の作業においては、外部のデータベース利用の可否についての検討も行ってみた。具体的には、JBIRDデータと呼ばれるデータベースの利用の可否を取り上げてみた。このデータベースは海上保安庁水路部が作成したもので、海岸線に関する線情報、並びに水深に関する点情報及び等深線情報などが網羅されている。
今回の作業においては、JBIRDデータのうち、海岸線及び等深線に関するデータを情報マップに組み入れようと試みたものの、双方のデータベース仕様の違いにより、そのまま何の変更もかけずに利用することはできなかった。
即ち、JBIRDの仕様に基づく海岸線の定義が、電子情報マップの仕様に基づく定義とは異なっていたため、直接外部データベースを取り込むことはできなかったのである。したがって、今回の作業においては、電子情報マップ用に海岸線に関するデータを新規に作成することとなった。
一方、JBIRDの等深線情報に関しては、埋立地に等深線が入り込む等の現象が見られたため、一部編集を加える作業を必要としたものの、基本的には利用可能であった。
データベースの設計者は、等深線あるいは海岸線などの同一のキーワードでまとめられたデータであっても、異なるデータベース間でのやり取りが必ずしもスムーズに行うことができないケースがあることに、十分注意しなくてはならない。システムの設計に際して、データベースの仕様がいかに重要であるかを示す一つの具体例であると言えよう。

 

3.3 今後の課題
本節では、今回行われたセンシティビティ・マップの試験的電子図化作業を通じて得た様々な知見を踏まえた上で、今後さらに検討が必要と思われる事項について述べることとする。

 

 

 

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