
地理情報の数値化を行うことにより、以下のように情報の質及び精度の向上を期待することができる。
(1)統合化によるデータの整合性の向上
前節でも述べたように、従来は印刷図上に散在していた地図情報を数値化することにより、統合化して管理することが可能となり、データ相互間の整合性が向上するというメリットが生じる。
例えば、海岸線形態と漁業権範囲を同一データベース内で管理することにより・相互の位置関係の整合性を図ることができるなどである。
(2)統一仕様での記述
地図情報を数値化、即ちデータベース化することにより、統一仕様でデータを計測し、蓄積することが可能となる。この結果、従来様々な手法及び仕様で管理されていた情報が統一仕様のもとに記述され、データとしての一貫性が保たれることとなる。
(3)劣化防止
印刷図の場合は、頻繁な使用及び長期間の保管並びに粗末な取扱いなどが原因となり、汚損、変色及び疲弊等の劣化を生じ、記載情報の保存性の低下を招くおそれがある。
一方、ディジタルメディアの場合は半永久的に劣化することはなく、情報の保存性を向上させるための手段の一つとなる。
3.1.3 情報処理効率の向上(計算機による自動化)
計算機による自動処理により、様々な地図情報処理の効率化及び高速化が可能となる。具体的事例としては色々なものが考えられるが、代表的なもの
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