2）コンテナの海上輸送が成立するための必要条件

これまで、海上輪送の必要性、輸送方式等について述べてきたが、この項では成立の必要条件について検証する。

輸送手段の利用者が手段を選択する場合の主な基準は、利用費用、所要時間、利便性、安全性である。外貿コンテナの国内海上輪送の委託者（荷主）としては、トラック事業者、外航船社、メーカー、商社、海貨事業者などがある。

外航船社は、本船の寄港する港と自社の設定する非寄港港との間のフィーダーサービスを実施しており、地方港等から本船寄港の港までのコンテナ輸送を内航船杜やトラック事業者へ委託する。

また、メーカーや商社、あるいはそれらから貨物の取扱をまかされている海貨事業者等は、港湾と内陸部の工場や倉庫などの間の輸送をトラック事業者へ委託する。トラック事業者は外航船杜等からの輸送依頼を受け、その輸送区間の一部分（海上部分）を海上輪送事業者へ委託する。

このように外貿コンテナの海上輪送の荷主はさまざまであるが、ここではトラック事業者とそれ以外の荷主に分けてそれらの立場から海上輪送の成立条件を見てみる。

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