§13.稽古上の安全について(生命の尊厳)
-危険防止とその対策- 稽古は必ずしも安全ではない。危険は常にともなうといって過言ではない。安全とは危険から遠退くことが唯一の目標ではない。むしろ未然に危険を防止するところにある。 それに対処する技法と心構えを身につけることが,また稽古でもある。稽古には安全が必要であり,安全には稽古が必要なのである。 ※稽古上の事故原因 (1)不熟練 (2)稽古不足 (3)不可抗力 (4)緊張欠除 (5)能力過信 (6)身体不調 (7)無理な技 (8)施設用具不備 ※事故の防止のために
道場での稽古は,準備運動から技の錬磨まで一貫して指導者による指導のもとに行なわれるので,必ず指示に従って稽古すること。 (1)準備運動や整理運動を十分に行なうこと。 (2)稽古着や用具を点検する。着用状況も点検する。 (3)相手と稽古に必要な距離,間隔をとって行なう。 (4)受(相手となる者)と取(技を施す老)の立場をはっきりして稽古すること。 (5)当身等は,相手の身体に触れようとする瞬間に動作をやめること。 (6)畳敷きの場所で稽古すること。 (7)相手が「参った」と発声した場合,および相手が手,足を使い,二度以上身体または畳を打って合図した場合は,速やかに技をやめること。 (8)稽古は,真剣な態度で行なうこと。 ※けが人や急病人が出たときの心構え ◎一刻をあらそう状態のときは救急車に連絡。 ◎救急車を呼ぶほどでない場合は,近くの病院に連絡をとって病人を運ぶ。 ◎病院に連絡の際,応急の処置,運ぶときの注意なども聞いておく。
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