§11.きびしさとは
とかく安易に流れがちな人間の甘さを克服し,いかなる苦難をも切り抜け得る気概を養うことは個人としても,また社会としても大切なことである。 そのためにはやはり”きびしさ”を経なくてはならないわけで,どうしても鍛錬(きたえる)ということがなければなりません。真剣な態度で,一所懸命稽古することが必要です。 ※きびしさの三要素 1.問題を持つ(何のためにきたえるのか,どういう目的できたえるか) 2.情熱が必要(静かな落着いた,不退転なもの) 3.行為に没頭すること(そのものになりきるということ) ※鍛錬とは(自分の心身を実際の的にして稽古修行すること) ※過重負荷の原理 各人の体力の可能性の限界にまで運動量の負荷を与える。 (1)実現に時間がかかる。 (2)努力の一定の蓄積量がある。 (3)克服すべき,程よき逆境が必要。 (4)社会的グループの中で訓練され発揮される。(みんなと共に行なう) ※鍛錬の要件 (1)自発性(やる気) (2)持統性(くりかえす) (3)計画性(目的を定めて) (4)技術性(よりすぐれた技を追求) ※「廃用性萎縮」の原則 身体は使わなければ退化し,適当に使えば発達する。 ※修行の鉄則 ※行とは→くりかえされた力 ※「守」「破」「離」 ●”千日の稽古を鍛とし,萬日の稽古を錬とす。”(修行に卒業なし) ●”古人の跡を求めず,古人の求めたる所を求めよ。”
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