夜)
D快適性に影響する項目(船体動揺、居住空間狭いなど、照明、船内温度、作業姿勢)
E疲労の自覚症状(体全体がだるい、肩がこる、目が疲れる、腰が痛い)
F運航中疲労を感じる時(漁場に向かう途中、漁労作業中、操業後帰港時)
G操業計画(現在の操業計画で体に無理は生じない、操業時間が不規則、操業時間が長い、休暇が少ない=体が休まらない=、操業が肉体的に負担大)
H改良が望まれる計器(自動操舵装置、航海計器=レーダー、GPS等=、魚群探知機、無線装置、なし)
である。

 

図3 調査地域(●印は調査地)

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調査回答数二二五人の主な項目内容の特徴として、回答者の年齢は四十歳以上五十歳未満が七八人と多く、また六十歳以上の人が全体の一二%(二七人)を占めた。
トン数は、五トン以上七トン未満の漁船八二隻中五九隻が六・六トンの漁船で、回答者は一〇トン未満の小型漁船に従事する漁業者が大半を占めた。従事漁業種は、調査地域が噴火湾沿岸ということで、ホタテ養殖または刺し網漁業に従事する人が大半を占め、コンブ漁、定置網漁業はほとんどが兼漁であった。
操業時間は、出港してから帰港するまでに「一時間〜六時間」または「六時間〜一二時間」である人がほとんどで、調査対象全員が日帰り操業であった。多忙時の睡眠時間は五時間未満である人が九六人と全体の約四三%を占めた。
操船時の、眠気について「眠気は感じない」が四五人であるのに対し、「早朝に運航中」眠気を感じる人が七六人、「自動操舵で運航中」に眠気を感じる人が六七人と高い頻度を示した。
船内で快適性に影響すると思われる項目は「作業姿勢」とする人が九八人、「居住空間の狭さ」が七九人、「船体動揺」が五七人と多い。
航海中の疲労の自覚症状については「腰が痛い」「目が疲れる」「肩がこる」「足がだるい」「体全体がだるい」の順に多かった。特に快適性に影響するのが「作業姿勢」である理由として、「中腰が多い」「同じ姿勢が多い」等が多く挙げられた。体に疲労を感じるのは「漁労作業中」または「操業後帰港時」とする人が大勢を占め、漁船操業により疲労がもたらされていることが示唆された。
操業計画については「休暇が少ない(体が休まらない)」とする人が八三人、「操業時間が不規則」が六五人、「操業が肉体的に負担大」が五九人と多かった。
改良が望まれる計器として、自動操舵装置、航海計器(レーダー、GPS)、無線装置、魚群探知識の順に高い頻度を示し、その理由として魚群探知検は「魚種別に分かるようにしてほしい」、無線装置横では「情報量が少ない」「ノイズが入る」、自動操舵装置では「任せきりにできない」等が目立つところである。
調査項目間の関連性の検討をカイ二乗検定および情報量基準(AIC)の値を利用して検定を行った結果を表3に示した。対角線より上はAICによる検定値で、値

 

 

 

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