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第7章 文化会館(ホール)と地域おこしの関係について
行政による地域おこしは、道路の整備、架橋、それに文化会館や公民館、あるいは青少年センター、老人福祉センター、女性会館、物産館等の地域の必要に応じた建物の建設などがあり、それぞれに何らかの効果を収めているのは事実である。
こうした施設が都市の文化との均等化を計り、過疎市町村での生活を楽しくし、集会を活溌にする働きを通して、過疎市町村を少しでも住みやすい環境にしようと努力し、従来の農村型建物とは全く異ったデザインの建築物が、市町村を明るくしている点は、高く評価してよい。
さらに近年は単に自分の市町村だけではなく、近郷近在や遠方の人も呼び寄せ、人口の激減によって空疎となった村の雰囲気を、人による賑わいで満たそうとする各種の企画も盛んになってきた。
しかし、その一方で、建物は造ったが、年間を通して、何を催してよいかに迷い、また、当初の計画よりも集客人員が遥かに下廻ってしまう結果を招いている施設があることが指摘されているのは残念である。
せっかく地域おこしの重要據点となると期待されながら、本来の目的を達成出来ないのは、逆に地域の空気を沈滞傾向に誘いかねない。造りはしたが、ほとんど利用されない公園や児童遊園地、散歩道、親水地、野外音楽堂などが全国至る所で散見されている事実は否定し難い。
では文化施設を活性化する手段はどこにあるのかについて、本調査会とは独自の個人的意見ではあるが、長年の経験から記述された中坪功雄委員の提言を参照しよう。
〔中坪委員の意見〕
「80年代に米国を中心に起こった情報とバイオの技術革命は、瞬く間に我が国の過疎地帯の生活スタイルを根本的に変えてしまいました。同時に住みづらい環境を、住みやすい場所にした公共投資によるインフラ整備は、過密都市を凌ぐものになっています。それらの相乗効果によって、今過疎地域が急速によみがえらんとしています。従来型の物の豊かさから心豊かな故郷作り、文化の環境を整える事が今必要になっております。
私に与えられたテーマ「祭りと民俗芸能を活用した催事」「山の中や陸の孤島に至るまで次から次へと新設されるホール、コンベンション等の公立文化施設の有効的な活用」が若者たちを呼び戻す極めて有効な手段であると思います。
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