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ることによって、人口増加の過程を窺うことができる(図1−2を参照)。

図1−2 台湾の人口転換 1906〜1994年

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1.人口転換の概要

1)1920年以前
図1−2に示すように、1920年以前の出生率は40〜45‰の水準を保っていたが、死亡率も高く、25〜35‰の間で大きく波動していた。そのため、自然増加率は10%。前後のレベルで、人口増加は主に死亡率の高低によって決められていた状態で、これは人口転換前の「多産多死」の形態に属するものと見られる。
2)1920〜1945年の期間
しかし、1920年代に入ってから、台湾の農業は長足な進歩を示し、工業(主に農産加工)と商業も次第に勃興し、食糧増産に伴って、経済と医療も題しく改善された。そのため、死亡率は25‰から18‰へと、徐々に低下した。
また、一方では、生活と健康状態改善に伴う出生率の上昇がみられ、自然増加率は20〜25‰に拡大された。この期間は、安定した人口成長

 

 

 

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