高齢人口の増加等に伴い全国的に盛んになりつつある高齢者によるコミュニティー活動は、旧来の方式(復古型)または新しいテーマによるもの様々であるが、こうした動きとともに新しいコミュニティーは形成されてゆくものと考えられる。 高齢化が進んだ北九州市八幡東区では、モデル事業として高齢化社会に対応した新しい社会システム「保健・医療・福祉総合連携システム推進事業」が進められ、「いきいき21推進協議会」を中心に、高齢者ケアをめぐる様々な地域活動が展開され、高齢社会に対応した新しいコミュニティーが形成されているのは大きな事例である。 図2−1−7 近所の人たちとの交流
資料:1996年「高齢者の生活と意識に関する国際比較調査」(総務庁) 注:調査対象は、日本の60歳以上の在宅居住の男女。 図2−1−8 社会とのかかわり
資料:1996年「高齢者の生活と意識に関する国際比較調査」(総務庁) 注:「教育・文化、スポーツ、社会奉仕など、社会とのかかわりを持って生活をしたいか」の問いに対して。 2.市民の生活行動
(1)生活行動の変化 家族や地域社会の変化は人々の生活行動の変化と直結している。日本人の生活行動については、「社会生活基本調査」(総務庁:5年毎に実施している全国調査)があるが、この調査によると、人々の生活行動時間も多様に変化している。全国的に生活行動時間が安定している高齢夫婦の生活時間(全国平均)をみても、学習・研究、趣味・娯楽、スポーツ、社会的活動といった積極的余暇活動に費やす時間の増加や、家事関連活動時間の増加(夫婦共)が
前ページ 目次へ 次ページ
|
|