
2.4 動的解析および結果
動的解析の結果を表2.2にまとめる。
本解析で対象としたアンローダは、コンテナクレーン等と比較して小型で固有周期が短い。そのため、剛脚構造の場合、弾性挙動よりも、剛体としてのロッキングが卓越した挙動となっており、一方の脚が浮き上がり、着地した直後に他方の脚が浮き上がる挙動が生じている。また、揺脚構造の場合、脚が浮き上がるとともに水平方向に滑りながら変位するような挙動が生じ、滑りに伴った細かい浮き上がりが、短周期で繰り返されるような挙動となった。
頂部の加速度は、全般に剛脚の方が大きくなっている。これは、揺脚の方が固有周期が長いためと考えられる。
脚の浮き上がりは、両地震波とも、剛脚の場合が、揺脚の場合よりも大きくなっている。偏心がある場合は、重心と反対側の脚に浮き上がりが集中して生じた。浮き上がりの絶対量では剛脚構造の場合、ポートアイランド波を入力した場合は、偏心がない場合の1.5倍程度と増大したが、神戸海洋気象台波の場合、逆にやや減少している。揺脚構造の場合は、両地震波の場合とも、偏心がある場合に減少している。
脚の水平変位は、剛脚ではケース2−1を除いて両脚が同じ方向に動いており、いわゆる「歩く」現象が生じていることが判る。一方、揺脚では、海側(揺脚)脚の変位は陸側と比較して小さくなった。
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