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2.2 ネットワークの伝送メディア

ここでは、沿岸航行援助情報センターと漁業無線局、マリーナ、船舶会社等とのネットワークに必要な伝送メディアについて述べる。

 

2.2.1 専用線によるオンラインリアルタイム回線

他の機関が、沿岸航行援助情報センターの情報をセンターのクライアントとして常時得ようとすれば、64kbps以上の専用回線で常時接続しておく必要がある。当然センター側においてもサーバー機能を有するシステム設計が必要となる。

このようなシステムを確立しておけば、端末側はセンター情報のうち必要なものを常時(電光掲示板等にも)表示させることが可能であり、データが変わる度に警報を発することもできる。また、センター側から他機関にアクセスしたいときは都合がよい。

しかしながら、センターの情報の更新周期や、利用者側のニーズからみると、専用回線であらねばならない理由は薄いように思われる。

 

2.2.2 ダイアルアップ回線

他の機関が、沿岸航行援助情報センターに定時的にアクセスするのであれば、その都度ダイアル接続すれば通信コストは安くなる。センターでは気象情報が1時間毎に更新されるので、これに合わせダイアル接続すればよいであろう。端末パソコンやFAXにダイアル時間をセットすれば、自動的に接続・切断が可能である。

このような、特定の機関に情報を自動的に配信するシステムを考えた場合、通信システムは第5章で説明した、パソコン通信が適しているので、このようなニーズがあれば、その機能をセンター側に用意する必要がある。

末端の利用者からの照会に即時対応できるよう、使用する回線は高速ディジタル回線であるINS64が適している。

 

2.2.3 FAXの定時サービスについて

FAXで複数の他機関の固定した情報需用者のために定時に情報を送り出すサービスを行うことが必要となる。FAXのネットワークの場合、需用者の側でFネットの加入サービスに加入する方法がある。Fネットに加入している場合は沿岸航行援助情報センターより加入者に対して最新の情報をまとめて、その加入者に対して定時ごとに指定してFAXを伝送することができる。

この際沿岸航行援助情報システムとしてはFネットに対して1回情報の伝送を行えば情報はFネット側で保持されるので1回の送信で充分である。1回の送信で送出できる宛先は最大1000カ所までである。FネットではFAXのためのその他の種種のサービスもあるので便利である。相手が話中の場合Fネット側で指定回数の繰り返しの呼び出しを行うサービスやベル呼び出しをしないサービス(無鳴動着信)のサービスなども利用できる。

Fネットの加入者はFAXの枚数に応じて通信料をNTTより課金される。A4用

 

 

 

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