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2.2 パソコン通信

パソコン通信は、利用者のパソコンとパソコン通信センタのコンピュータとをモデムを使って加入電話網に接続し、パソコン同士でメッセージやデータのやりとりを行うシステムである。利用者が誰かにメッセージやデータを送りたい時は、パソコン通信センターに送る。このメッセージやデータは、パソコン通信センターに蓄積されており、別の利用者が、パソコン通信センターとつないで、これらのデータを受け取る事ができる。

パソコン通信サービスは、このシステムを用いて、電子メール、電子掲示板等を利用できる。

96年10月現在、パソコン通信の会員数は約573万人、ネット局は約2,800局に達している。会員数10,000人以上の大規模ネット局は19局であり、その合計会員数は470万人に達しており全体の82%を占めている。中でもNIFTY−serveとPC−VANで360万人で全会員数の63%、大規模ネット局の77%を占めている。

 

2.2.1 パソコン通信の種類

(1) 商用パソコン通信サービス

企業が、営利目的で運用しているパソコン通信センターを商用パソコン通信センターと呼ぶ。利用者から利用料金を徴収し、そこから利益を上げている。商用パソコン通信センターは、ニフティサーブ(NIFTY−serve)とピーシーバン(PV−VAN)という2つのサービスが圧倒的に大きく、どちらも利用者は、100万人を越えている。ただし、その他にも、規模は小さいながら特色を持ったパソコン通信サービスが多数ある。

また、ビジネス用途向けに、特定メンバーだけにアクセスを許可するCUG(Closed user group)やプライベートフォーラムと呼ぶサービスを提供する商用パソコン通信センターもある。

 

(2) 草の根BBS

商用目的ではなく、個人や団体が非営利で提供しているパソコン通信サービスを「草の根BBS」と呼ぶ。これらのほとんどがセンターコンピュータとしてパソコンを使って運営されており、受付け電話回線数もほとんどが1回線である。

 

 

 

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