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1.2 気象庁が提供する気象情報

1.2.1 気象情報の現状

気象庁は各地域ごとの各種の天気予報を発表しているほか、災害や事故の防止・軽減のために注意報・警報を発表している。また船舶の安全航行に必要な海の気象に関する予報・警報も発表している。これらの情報はテレビ、ラジオ、新聞などのマスメディアや117番の電話サービスなどを通じて広く提供されている。

(1) 天気予報

イ) 今日・明日・明後日の予報

明後日までの天気、風の推移、波浪のほか、最高・最低気温、降水確率を予報するもので、通常はこれを天気予報と呼んでいる。

この予報は全国138地域に対して、1日3回(5、11、17時)に発表する。

ロ) 分布予報と時系列予報

気象庁は平成8年3月にスーパーコンピュータを更新し、これにより従来の言葉による表現を主としていた天気予報に加えて、時間的空間的にきめ細かい予報を「視覚的」に提供することが可能となった。

分布予報:全国を約20km四方に区切った約2,O00地域に対して、3時間ごとの天気、降水量、気温、最高・最低気温を分布図の形で24時間先まで予報する。

時系列予報:全国138の特定の場所に対して、3時間ごとの天気、気温を24時間先まで予報する。

これらの予報は1日3回(6、12、18時)発表する。

ハ) 週間天気予報

向こう7日間の毎日の天気、降水確率、最高・最低気温などを予報する。原則として各都道府県単位で全国58地域に対し毎日11時に発表する。週間天気予報の的中率は雨の場合、期間の前半(2〜4日目)では75%、後半(5〜7日目)では65%程度である。

ニ) 長期予報

長い期間の平均的な天候の特徴を予報するもので1ヶ月予報、3ヶ月予報、暖候期予報、寒候期予報がある。

ホ) 降水短時間予報

気象レーダー及びアメダスで観測された詳細で精度の高い降水量分布をもとに、数値予報の資料を加えるなどして、5km四方の地域について1時間ごとに3時間先までの雨量を予報する。

(2) 注意報・警報・気象情報

気象災害の起こるおそれがある場合、予想される災害の大きさに応じて注意報や警報を発表するほか、気象状況の変化や地域の実状に応じて防災に関する気象情報を発表する。気象による影響は各地域の実状によって異なるため、注意報・警報を発表する基準は地域ごとに定めている。

イ) 警報の種類:暴風、暴風雪、大雨、高潮、波浪、洪水

 

 

 

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