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第2章 必要とされる情報の種類と問題点の整理

 

本章においては、沿岸航行援助情報システムの構築に関する調査研究を行うに当たり、船舶はどのような情報を必要としているのか、その情報は現状においてどのように提供されているのか、そしてその問題点は何か、という基本的事項について整理するものである。

沿岸を航行する船舶から必要とされる情報の種類については平成7年度に行われた調査研究「中波標識局を利用した情報提供システムの調査研究」(1)(以下「中波調査」と略称する)のアンケート調査においてデーターが集められているのでこれを参考にした。このアンケート調査は平成6年末に採られたものであるため最近著しく増加した携帯電話の実績などでは現状と異なるところもあるが、傾向を知る上では参考とする事ができる。

アンケート調査で「あなたが現在行っている情報収集についておたずねします。」の調査結果は図1のとおりである。

図1 現在行っている情報収集(中波調査アンケート調査結果より)

 

図より見て求められている情報は全船種を通じて天気状況と気象の注意報・警報すなわち気象海象情報が第1位であり、第2位が航行警報、第3位が航路情報と漁業情報、以下その他の海洋レジャーのイベント情報の順となっている。したがって、沿岸航行援助情報システムで必要とされる情報の種類は気象・海象情報、航行警報情報、通航船舶情報、漁業情報、海洋レジャー情報であることから、これらの情報を順に取り扱い、その情報提供

 

 

 

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