
(3)根占港北防波堤灯台の場合 ?負荷条件 根占灯台の光源は表−7.5に示した通りD−1電球(12V25W)であり、灯質は群閃光(毎6秒に2閃光〉である。従って負荷条件は 
である。蓄電池への充電効率を0.9とすると、3.0Wの発電出力が必要となる。 ?予想発電量について 油津のデータに波の回折を計算したデータを、根占港の波データとする。油津の波データを表−8.29〜33に示す。また、志布志の波向のデータを表−8.34及び図−8.8に示す。 根占港は鹿児島湾の中にあり、鹿児島湾の先端には大隅半島及び薩摩半島があって、南南西の方向のみ開けている。志布志の波向は南東を中心に、東南東〜南南東の波が80%以上を占めている。図−8.9の回折図を用いると、波高比は約0.1となり、周期比は約0.7となる。 ここで平均波高が一番低い冬季の波データに対して波高比及び周期比をを乗じて利用波高範囲の出現率を求めると、表−8.23の通りとなる。 表−8.23 波高周期出現率表(冬季:回折後)

空気室幅を2.2m、奥行1.87m、発電装置台数5台とすると、模型の縮尺率は0.47/2.2=1/4.7であり、ノズル開口比は0.0032×5(2.2×1.87)=1/257となる。最多出現周期が4.9〜6.3秒であるから、波の中心周期を5.6秒とし、模型での適用周期をフルード則により5.6/√4.7=2.58とする。空気室効率、発電出力等は表−8.24〜8.25の通りとなる。なお、防波堤の垂線の方向は南であり、波の来る方向、南南西に対して約22.5°傾いている。 予想発電出力は0.66Wとなる。この空気室及び発電装置の組み合わせを5組使用すれば合計3.30Wとなり、必要発電出力の3.0Wに対して1.1倍の安全率を持つ。従って、空気室大きさを幅2.2m、奥行1.87m、装置台数を5台、この空気室及び発電装置の組み合わせを5組使用するとする。
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