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3.事業概要

(1)調査研究の目的
孤立した防波堤、岩礁および灯浮標等、商用電源が導入困難な場所に航路標識を設置する時、これに代わる安定した電源の確保が求められる。
海上保安庁は現在、灯浮標の電源としてクリーンで豊富な波のエネルギーを利用した、浮遊式波力発電装置を開発し数多く実用化しているが、さらにこれを応用し、灯浮標と同程度の電源規模である沖防波堤上の灯台、岩礁上の灯標の電源として小型固定式波力発電システムについて調査研究する。
(2)研究の概要
平成8年度は次の研究を行った。
?防波堤灯台等に利用する小型波力発電システムとして適切な空気室形状、材質、大きさ、取付方法を調査した。
?小型波力発電システムとして適切な安全装置を調査し、考案した。
?具体的な事例を選定し、事例毎に空気室、安全装置を設計した。
(3)研究事業の実施経過
2年度研究開発期間 平成8年4月1日〜平成9年3月31日
?概略設計(4月12日〜6月12日)・空気室の形状と形状毎の特徴を調査した。・安全装置に関して、過去に実施された波力発電システムの安全対策を調査した。
?第一回委員会(6月13日)
第一回委員会に以下の内容を提案した。
・3種類の空気室形状
・安全装置として圧力弁及び海水排水弁
?空気室の設計(6月14日〜10月2日)
・空気室に作用する力(波、風、潮力、地震力等)及び計算方法を調査した。
・事例を選定し、個別事例における空気室の大きさ、取付ボルトの太さ、発電装置設置場所を調査した。
?第二回委員会(10月3日)
第二回委員会に以下の内容を提案し、各々説明した。
・空気室の形状、材質
・考え方のフロー
・事例の選定
・個別事例での計算
?安全装置の設計(10月4日〜11月28日)
・小型波力発電システムに合う安全装置(圧力弁)を調査した。
・小型波力発電システムに合う安全装置(海水ため)のアイデアを考案し、設計
方法を調査した。
?第三回委員会(11月29日)
第三回委員会に以下の内容を提案し、各々説明した。
・圧力弁の口径計算方法

 

 

 

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