参考資料3 地域防災計画の現状とその問題点 
  (財)消防科学総合センター 日野宗門
 
  1地域防災計画の現状
  (1)地域防災計画の策定状況
  災害対策基本法に基づき、地方公共団体は地域防災計画を策定することとされているが、現在、都道府県ではすべてのところで、また、市町村もほとんどのところで策定されている。
  ところで、阪神・淡路大震災以降クローズアップされている「震災対策」については、地域防災計画の中では表1のような形で記載されている。
  都道府県では、「編」として独立した形で持っている団体が大多数(72.3%)を占めており、地震災害を一般災害と区分する傾向が顕著である。
  これに対し、市町村では、「編」および「節」等の形で記載されている団体が6割強(61.2%)を占めているが、特に記載していない(他の災害と区別していない)団体も1/3にのぼっている。
表1 地域防災計画における「震災対策」の記載状況1) 
  (1994年4月1日現在)

  (2)地域防災計画の検討・修正状況
  毎年、多くの地方公共団体が防災会議2)を開催している。1993年度においては、都道府県で80.9%、市町村で43.5%が開催している(表2)。
  また、その開催目的は様々であるが、その中で「地域防災計画の検討・修正」が、都道府県でほぼ97.4%、市町村で72.5%といずれも開催目的の第1位を占めてい(表3)。
  1993年度において地域防災計画を修正した団体は、都道府県で76.6%、市町村で29.1%となっている(表4)。
 
 
 
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