第1章 災害応急対策支援システムの概要
1.1 システム開発の目的
災害応急対策支援システムは、市町村等の防災担当者の災害応急対策を効果的に支援することを目的として開発する。本システムは、その活用する目的や局面に応じて独自の役割を分担する3つのサブシステムによって構成される。 1.1.1 地域防災計画検索システム
地域防災計画検索システムは、全国の市町村の地域防災計画に関する優良事例を容易に検索できるシステムである。本システムを利用することにより、当該市町村と類似条件の市町村の地域防災計画の編成方針、目次構成、個別計画本文等を把握できるようにし、地域防災計画の策定業務に資することを開発の目的とする。 1.1.2 地域防災計画策定支援システム
地域防災計画策定支援システムは、市町村の防災担当者が地域防災計画を策定する際、地域特性や改訂方針にあった計画の基本構成(目次)や主要計画のプロトタイプを出力できるシステムである。本システムを利用することにより、地域防災計画の策定プロセスをほぼ自動化・標準化し、地域防災計画の策定業務の支援に資することを開発の目的とする。 1.1.3 災害応急対策実効性検証システム
災害応急対策実効性検証システムは、阪神・淡路大震災以降の市町村地域防災計画の策定事例や実践的な計画運用事例等に関するデータをふまえ、実効性のある地域防災計画の策定にあたってのチェックポイントや対策の運用場面(局面)に応じたシナリオを組み込んだシステムである。これらのシステムを操作・運用することにより、現行地域防災計画の実効性が自動的に検証・診断され、その見直しの方向性を把握できるようにし、このことによって当該市町村の災害応急対策を支援することを開発の目的とする。
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