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6.むすび

 

ローカル鉄道における重大運転事故は、単線区間の出発誤認による列車衝突事故で、この事故は自動列車停止装置の設置で防止できるが、ローカル鉄道の経営状況が厳しい折、新規に設備投資をすることは経営上からも色々な問題を含んでいる。

 

ローカル鉄道向けに廉価で保安度の高いコンセプトで検討開発した装置は、中央で一括制御する集中連動閉そく方式で、各駅の運転保安要員が削減できると同時に、駅信号設備も極端に小型化される経済的な装置である。本開発事業では、単線閉そく装置の基本的な機能の確認と運用上の諸問題を明らかにし、今後の貴重な資料を得ることができた。
この単線閉そく方式の実用化のための課題を踏まえて詳細設計、詳細な運用等については、今後の検討に委ねることにする。

 

一方、出発信号機に進行許可がされない時に、主幹制御器の制御回路を遮断して走行できないようにする誤出発防止装置は、少額の設備投資で実現できることが確認された。この装置を導入することによって、自動列車停止装置が設置できない線区の列車衝突防止と経済的にはかることができ、運転事故防止としての成果は十分に果たせるといえる。

 

 

 

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