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参考−1 DSC2提案文書(物質の液状化危険性評価)

 

DSC 2 /12/ 1
Nov. 1996
Original: ENGLISH
SUB-COMMITTEE ON DANGEROUS
GOODS, SOLID CARGOES AND
CONTAINERS
2nd session
Agenda item 12

 

New procedure for evaluating liquefaction potential of solid bulk materials
Submitted by Japan

 

Background
1SOLAS条約第?条第6規則第2項によれば、液状化するおそれのある貨物は、実際の水分値が運送許容水分値を超えない場合に限り、船積みが容認されると規定されている。この規定の統一解釈のために、適用の範囲が明らかにされなければならない。言い換えれば、液状化するおそれのある貨物が特定されなければならない。

 

2BCコード付録Aには、液状化貨物のリストが記載されている。しかしながら、付録A.1.2のリストにおいては、すべての液状化貨物が網羅されているわけではない。

 

3BCコード付録Dには、液状化物質の運送許容水分値決定のための試験法が記載されている。一般的にフローテーブル法や貫入法により、流動水分値が決定されれば、その物質は液状化物質であると見做されている。一方、これらの試験法により、その物質が液状化しないかを特定することはできない。

 

Research on evaluation of liquefaction potential
4日本は、過去3年間液状化物質に関する要件の適用範囲を明らかにする研究を行ってきた。この調査研究結果により、固体ばら積み貨物の液状化の可能性を評価する包括的な試験方法が策定された。この試験方法は、液状化物質に関する要件の適用についての統一解釈をする上において貢献しうるものである。従って、日本は、この試験方法をMSCサーキュラーとして広く周知されるべきと考える。MSCサーキュラー案を付録1として添付している。また、個々の基準を決定する背景、即ち、研究結果の要約は、付録2として添付している。

 

Comprehensive procedure for evaluating liquefaction potential
5液状化の可能性を評価する方法として、次の2の観点が含まれる。
(1) 液状化の可能性に関する物質の粒径分布の基準(パラ6参照)
(2) 液状化の可能性を評価するための新試験法(パラ7参照)

 

Judgment based on grain size distribution
6粒径分布の観点から、10%粒径の値(D10 )、即ち、液状化に関係する粒径分布曲線を示している基準の考えが導入された。石炭以外の物質は、そのD10 が1mmを超える場合、液状化物質でないと見做すことができる。ここにおける条件は、最大粒径が、9.5mmを超えないことである。もし、かさ比重が2,000kg/m3未満の場合には、石炭についての基準が適用されなければならない。石炭は、最大粒径が19.0mm以下の条件で、そのD10 が2mmを超える場合、液状化物質でないと見做すことができる。

 

Liquefaction potential test
7試料を容器内において飽和状態にし、その後、水分を底の小さな穴より自然排水により抜き取る。排水後の試料の水分値が飽和度の70%未満の場合、この物質は、液状化しないと見做すことができる。判定原理は、BCコードD.1.3に示されているプロクター/ファガバーグ法に基づいている。
Action requested of the Sub-Committee

 

 

 

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