会議において我が国は、「Code of Safe Practice for Solid Bulk Cargoes (BCコード)には、液状化する危険性のある固体ばら積み貨物の運送方法については十分に規定されている。しかし、微粉精鉱以外の物質については、それが液状化の可能性のある物質であるかどうかを判定する手段がない。」という現行規則等の問題点を指摘するとともにそのため「固体ばら積み物質が液状化物質であるか否かを判定するための方法を開発した」ことを述べ、判定法の概要を紹介した。我が国の提案、即ち粒径分布に基づく液状化可能性判定法及び液状化物質判別試験を開発したことは高く評価された。しかし、国によっては、提案文書の到着が会議の数週間前であり、我が国が開発した試験法を評価するには専門的知見を有することもあって、スウェーデン及びカナダから、検討の時間が不足していたため、これを持ち帰り時間をかけて検討したいとの発言があった。また米国は、液状化物質判別試験の適用例が、液状化物質以外の試料としては二種類しかない点に言及し、各国に回章するのは時期尚早との考えを示すとともに、さらに多くの試料について試験することを求めた。議長は、この提案は専門家による判断が必要であり検討に時間を要するとの判断から、次回会合において審議し、我が国はこれを了承した。