1993年9月、アメリカのクリントン政権は情報技術を中核としてアメリカの国際競争力、雇用創出、社会問題の解決等を推進していくことの重要性を唱え、これを情報スーパーハイウェイ構想として国家理念にまで高めたNII(National
Information Infrastructure)行動アジェンダを発表した。続いて、このアジェンダをまとめるにあたり中心的役割を果たしたゴア副大統領は、1994年3月ブエノスアイレスで開催されたITU(世界電気通信連合)総会で、各国のNIIを地球規模で連結しようとするGII(Global Information Infrastructure)構想を発表し、世界に衝撃を与えた。先進主要国では、こうした動きを受けて、それぞれの国におけるNII構想の策定に取り組むとともに、GIIへの対応策に追われることにもなった。なお、ゴア副大統領が提唱したGII構想は、同年7月のナポリ・サミットにおいて、「開放的・競争的かつ統合化された世界情報インフラ(WII)の整備を促進する」として経済宣言に盛り込まれた。その後、1995年2月、ブリュセルで開催された情報化社会に関する関係閣僚会議(G7)、いわゆる情報サミットにおいて、GII整備に向けた枠