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ができるとしている。

?C ICカードのあり方

通信技術が発達し分散型でのオンライン運用が主流となりつつある現在、必ずしもカードに頼る必要はないという考え方が出されている。カードに納められた情報は、オンラインシステムの構築過程での補完的な利用に限定されるのではないか、という意見である。今後、これらの意見も踏まえ、マルチメディア、インターネットの普及等の状況を考慮し、社会的に意義のあるシステムをつくる必要があるとしている。

 

あとがき

出雲市におけるICカードシステムの導入は、わが国の地方公共団体では比較的先駆をなすものである。しかも、そのカードの利用範囲は医療情報を除いて広く、多様な行政サービスの分野に及んでいる。また、カードを常時携帯してもらうために、図書貸出カードや郵便貯金や農協貯金などの金融分野との共用を図り、キャシュカードとしても使えるよう検討されている。

情報化社会における行政のあり方を検討するにあたって、これらの動向に注目していく必要がある。

 

2-1-6 東京都中野区における地域福祉センター構想と福祉情報サービスシステム

高齢化が進むなか、日常の生活でホームヘルプや訪問指導・看護などのサービスを必要とする高齢者や障害者が増えており、21世紀にはさらに、これらの人は増加すると推定されている。こうした人々と家族が孤立することなく、地域のふれあいのなかで、最大限自立した生活を営めるよう、本人と家族への援助を社会全体で支える仕組みを構築していくことが期待されるところである。地域福祉センターと福祉情報システムは、このための重要な基盤整備に位置づけられるものである。

 

(1) 導入の背景

現在の在宅福祉サービスは質量ともに不十分であり、従来の制度や施策の枠組みによる公的サービスの拡充では、高齢者や障害者の地域での生活を支えきれなくなっている。

そのため、高齢者や障害者などの在宅生活を支えるサービス供給の仕組みの大胆な変革や地域における福祉活動の協働の発展が重要となってきている。

 

 

 

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