はじめに

国の行政機関における情報化は、1995年に策定された行政情報化推進基本計画に基づいて進められているが、2年を経過した現在、行政内部における基盤整備及びアプリケーションの開発等着実に進展しつつある。しかし一方、この間における社会の各分野あるいは国際的な動向を見ると、情報化進展のテンポは技術的な面はもとより施策的な面においてもシステムの開発、整備等加速度的に展開しており、今後の行政情報化の推進に当たっては、これらの動きにあわせて的確に対応していくことが要請されるところである。このような状況を踏まえ、本調査研究では、行政情報化の現状と課題、行政情報化の推進に関連する動向等を調査し、今後における行政情報化推進の考え方及びその基本的方向・方策等をとりまとめることにより、我が国の高度情報化社会の実現に資することを目的とする。

なお、本調査研究は、日本財団（財団法人日本船舶振興会）より補助金の交付を受け、「行政情報システムの研究開発等」の一環として実施したものである。また、本調査研究実施に際しては、学識経験者、行政実務の経験者等をもって構成する委員会の審議検討を経、さらに、そのとりまとめに当たっては各委員の協力を得たものである。

調査にご協力いただいた関係各位に謝意を表するとともに、本報告書が各機関の情報化推進の一助となれば幸いである。

平成9年3月

社団法人 行政情報システム研究所

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