日本財団 図書館


■事業の内容

(1)消防救助技術指導会の開催
[1] テーマ
 災害の複雑多様化に対処するため救助技術の向上を目的として精強な消防部隊をつくり市民の期待に応えるため、友情・団結・進歩をテーマに開催した。
[2] 開催場所
a.総合指導会  北九州市
b.地区指導会  9ヵ所(札幌市、仙台市、川崎市、名古屋市、京都市、大阪市、広島市、高知市、佐賀市)
c.開催回数及び日数  各1日、各1回
d.内 容  陸上の部
ロープブリッジ渡過、ロープ登はん、はしご登はん、
ロープ応用登はんほふく救出、斜めブリッジ救助、障害突破
ロープブリッジ救出、引場救助
水上の部
溺者搬送、人命救助、溺者救助、水中結索・救援物資搬送、
複合結索、基本泳法
e.審査員人数   490名
f.参加人数  7,653名
(2)救助用器具の配布
救助ロープ      144巻  各地区支部
救助ロープ(赤染)   21巻  各都道府県支部へ無償配布
(3)優良消防職員表彰
[1] テーマ
多年にわたり警防、救急、救助、予防等の消防業務に献身的に精励し、公益の増進に寄与し功労のあった消防職員を表彰する。
[2] 表彰の範囲
全国の消防職員で消防司令以下の階級及び同相当職で勤続年数20年以上で表彰要綱に定める功労のあった者。
[3] 表彰者
(財)全国消防協会会長とする。
[4] 被表彰者の決定方法
地区支部長の推薦に基づき、会長が決定する。
[5] 披表彰者数及び表彰方法
a.被表彰者数  330名
b.表彰方法   表彰状に記念品を添えて表彰する。

■事業の成果

(1)消防救助技術指導会の開催
 本協会の主事業の一環として全国的に一定の実施要領をもって各地区支部において地区指導会を開催するとともに全国消防救助技術大会を本年度は北九州市において第24回大会を開催した。
 本年度に実施した各指導会は、より一層の安全性、確実性に進歩向上がみられた。この技術の向上は、かかって訓練のたまものであるが、各都道府県で財源、施設等が不足しているにもかかわらず地元の熱意もあり自発的な指導会が実施されていることである。
この様な進歩を見た今回の指導会の成果の主なものは次のとおりである。
a.消防職員の士気の高揚
 全国から参加した各自治体の消防職員7,600余名が一堂に集まり訓練参加者相互の交流となり、今後の技術の向上に役立った。
b.高度な救助技術の習得
 錬磨された高度の技術が、訓練参加者相互の交流となり、全国各地域における今後の救助技術の向上に役立った。
c.救助隊の増強がはかられた。
 これまでの指導会を通じ、人命救助の重要性を深く認識し、救助活動に対する一般住民の期待と信頼を得られるとともに、救助隊の増強がはかられた。
d.消防業務について世論の認識を深めた
 指導会の趣旨並びに訓練状況が報告され、救助技術の重要性と救助活動に対する一般住民の期待と信頼が得られ、更には国際消防救助隊及び緊急消防援助隊の編成に貢献するとともに、消防そのものに対する認識が深められた。
(2)救助用器具の配布
 本指導会を実施するにあたり、毎年各地区支部、各都道府県支部に救助用器具を十分とは言えないが配布したことにより、この種の訓練が円滑に行われている。
(3)優良消防職員表彰
 複雑多様化する各種災害に対処する、精強な消防部隊の中核を成す消防職員の士気の高揚が図られ、地震災害等大災害に立ち向かう消防職員のマンパワーを堅持しすることによって、国民の安全確保に寄与すること大であると思料される。





日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION