■事業の内容
(1) 岩礁上固定型太陽電池モジュール開発の調査研究 [1] 委員会による検討 委員会を3回開催し、次の事項について調査研究の手順、方法等を指導、助言するとともに、研究経過の評価とまとめを行った。 a. 研究方針、手順の検討 b. 暴露試験とデータの収集 c. データ収集、分析 d. 研究成果の評価とまとめ [2] 暴露試験と定期点検 神奈川県三浦市城ケ島海岸に試作した耐波性モジュールを埋設して、毎月定期点検を実施するとともにデータの収集を行った。 [3] データ集計整理と分析 1年間にわたって実施した耐風、耐波、耐候等14項目の暴露試験データを集計、整理し、分析を行った。 [4] 暴露試験の解析と評価 委員会の委員、関係官庁の専門官等に各項目ごとのデータ、解析資料等を提出して詳細にわたり検討の結果、実用化に期待の持てる評価を得た。 [5] 研究の成果のまとめ 平成4年度から3年間にわたって実施した調査研究の成果をまとめ、報告書100部を作成し、関係官庁、関係団体、賛助会員等に配布して、本研究の成果の有効利用を図った。
(2) 中波標識局を利用した情報提供システムの調査研究 [1] 委員会による検討 委員会を3回、作業部会を2回開催し、次の事項について調査研究の手順、方法等を指導、助言するとともに、研究成果のまとめを行った。 a. 研究方針、手順の検討 b. 船舶運航者、操業漁船、レジャー関係者の実態把握 c. 中波標識局の利用実態把握と調査対象の選定 d. アンケート方式による調査と訪船調査 e. 調査票の集計整理とまとめ [2] 海事関係者の情報要望内容の把握 船舶運航者、漁業、レジャー関係者等から気象、海象に対する情報及び海上交通情報の提供を要望されている。 これらの要望内容を地域ごとのニーズに合った情報として提供するため、的確な資料を収集する方策等について検討を行った。 [3] アンケートによる調査と訪船調査 情報要望内容を適確に把握するため、50項目に及ぶ質問形式のアンケート調査票を作成し、配布、回収等について討議を行った。 [4] 調査票の集計整理とまとめ アンケート調査票及び訪船調査票の回収、集計を行い、本年度実施した調査研究のまとめ、中間報告書100部を作成し、関係官庁、関係団体、賛助会員等に配布して本研究の有効利用を図った。
■事業の成果
岩礁上固定型太陽電池モジュール開発の調査研究は、試作モジュールの埋設暴露試験及び耐風、耐波、耐候等14項目にわたるデータを収集・解析し、検討の結果、実用化に充分期待の持てる成果を得ることができ、海上保安庁では、平成7年度において本システムの採用が計画されている。 また、中波標識局を利用した情報提供システムの調査研究においては、本年度得た調査の結果から、各地域で運用する中波標識局(18局)から提供するためのシステム構築の指針を作成する一助となった。 以上のことから、本事業を実施したことで、航路標識関係施設、機器等の改善が図られ、もって、海上交通の安全と効率化に寄与するものと思料される。
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