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「超電導電磁推進装置の高出力化に関する調査研究」の報告書

 事業名 超電導電磁推進装置の高出力化に関する調査研究
 団体名 シップ・アンド・オーシャン財団  


■事業の内容

超電導電磁推進装置の高出力化に必要な技術的問題点を明かにするため、高出力超電導磁石の概念設計および構成要素の特性、電磁推進システムの調査などを行った。また、国内および諸外国における超電導技術に係わる学会・国際会議等に参加し、船舶への超電導技術の応用に関する情報収集と技術交流を行った。
(1) 超電導電磁推進装置の高出力化に関する調査研究
a. 高出力超電導磁石の概念設計
 高出力超電導磁石の目標となる設計条件を定めて磁石の概念設計を行った。
b. 高出力超電導磁石の構成要素の特性調査
 最新の超電導線材、構造材料、PCS、PLなどについて調査を行い、高出力超電導磁石を構成する上での問題点を摘出した。
c. 高出力高信頼度超電導電磁推進システムの調査
 最新の励磁システム、冷却システム、時期シールドなどについて調査を行い高出力高信頼度超電導電磁推進システムを構成する上での問題点を摘出した。
(2) 超電導磁石に関する開発研究動向の調査
 国内および海外における超電導技術に関する国際会議等に参加し、超電導技術の応用に関する情報収集と技術交流を行った。
a. 米国における開発動向調査
(a) ニューヨーク・サイエンス・アカデミーにおいて「ヤマト1」の開発に関する講演および超電導電磁推進船関連技術の調査を行った。
(b) 第4回超電導応用技術国際会議(オーランド市)において「ヤマト1」の開発状況に関する講演および超電導電磁推進船関連技術の調査を行った。
b. フランスにおける開発動向調査
 第2回電磁流体力によるエネルギー転換に関する国際会議(フランスAussois)において「ヤマト1」の開発状況に関する講演および超電導電磁推進船関連技術の調査を行った。
(3) 委員会及び作業部会
a. 委員会の開催(4回開催)
 開催日および主な審議事項
○ 第5回 平成6年 7月13日(水)
・ 平成6年度事業計画
・ 平成6年度実施内容
・ その他
○ 第6回 平成6年10月 6日(木)
・ 「超電導電磁推進装置の高出力化に関する調査研究」
・ 平成7年度事業計画
・ その他
○ 第7回 平成7年 2月 1日(水)
・ 「超電導電磁推進装置の高出力化に関する調査研究」報告書(案)について
・ 「超電導電磁推進装置の高出力化に関する調査研究」事業報告書目次(案)について
・ その他
b. 作業部会の開催(5回開催)
 開催日および主な審議事項
○ 第1回 平成6年 6月 7日(火)
・ 「ヤマト」の開発経緯と速力試験結果
・ 平成6年度事業計画
・ その他
○ 第2回 平成6年 6月16日(火)
・ 「超電導電磁推進装置の高出力化に関する調査研究」仕様書の検討
・ 「超電導電磁推進装置の高出力化に関する調査研究」に係わる調査の進め方の内容について
・ その他
○ 第3回 平成6年 7月12日(火)
・ 「超電導電磁進装置の高出力化に関する調査研究」仕様内容の検討
・ その他
○ 第4回 平成6年 9月 8日(木)
・ 「超電導電磁推進装置の高出力化に関する調査研究」経過報告
・ 平成7年度実施内容の検討
・ その他
○ 第5回 平成7年 1月19日(木)
・ 「超電導電磁推進装置の高出力化に関する調査研究」調査結果について
・ その他
(4) 報告書のまとめ
 超電導電磁推進船の研究委員会および作業部会の審議・指導のもとに事業報告書をまとめた。
■事業の成果

超電導電磁推進船の実用化のためには、高磁界・大口径超電導磁石の開発が必要不可欠である。そこで、ダイポール型超電導磁石としては、世界の水準をはるかに越える中心磁界15T、常温ボア径300mm、コイル長さ(有効磁界長)5mを目標として超電導磁石の概念設計を実施し、開発課題の摘出を行うことにより以下の成果を確認した。
a. 線材としては化合物系Nb3 Snを使用することになるが、電磁力に基づく圧縮力によって性能が劣化する。このため、補強導体を使用するか、圧縮力を提言するなどの対策が必要である。また、現在開発が進められているNb3 Snの圧縮歪に対する性能劣化の度合いは少ないが、Nb3 Snの圧縮歪に対する性能劣化対策およびNb3 Alの性能向上を図る必要がある。
b. Nb3 Snは堅くて脆いため、コイルに巻いた後に高温で熱処理を行う、いわゆるW&R(Wind and React)法が用いられる。しかしながら、W&R法によって大型のダイポールコイルを製作した経験がないため、その製造技術を確立する必要がある。
c. また、この高温に耐えられることができ、しかも大きな電磁力に耐えられる耐熱&高強度絶縁材の開発が必要である。
d. 永久電流スイッチに熱式を用いる場合、無誘導巻きにするためクエンチ時に線間に高い電圧がかかる。したがって、PCSは通電容量が大きく、耐電圧が高く、しかもクエンチ時には瞬時にオフさせる必要があるなど、コイル以上に難しい問題を抱えている。現在、Nb3 SNを用いたPCSの開発が進められているが、Nb3 Snは臨界温度が高く、熱などの外乱に対してクエンチしにくく、大電流でも安定して通電できるが、スイッチをオフする時には20K程度まで上昇させる必要があり、従来と異なる断熱方式が必要となるなど課題も多い。今後、磁器式なども含めて更なる検討を行う必要がある。
e. 熱侵入量を抑えるためには高温超電導体電流リードの採用が必要である。電流リードは高温超電導材の適用が最も進んでいる分野であるが、電流値が低いため、通電容量が大きく信頼性の高い電流リードを開発する必要がある。
 このように、現状のレベルではかなり難しい課題が多いが、着実な研究開発によっていずれも解決された。15Tの超電導磁石も達成できるものと思料される。





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